基本的な考え方
オーエスジーグループは、持続可能な社会の発展に向け、株主の皆様をはじめお客様・取引先・従業員・コミュニティーなどのステークホルダーの皆様との健全な関係の維持・発展に努めています。社会を構成する一員として、ステークホルダーの皆様との相互理解の促進や貢献活動を通じ、社会とのより良い調和を図っていきます。
ダイバーシティの推進
障がい者雇用への取り組み
オーエスジーは障がい者雇用をさらに推進するため、2022年12月に切削工具業界では初となる特例子会社オーエスジーアクティブ(株)を設立しました。過去より法定雇用率は達成していますが、特例子会社を設立したことにより、障がいがある方々の各個人の状況に合わせた勤務時間の設定などを行い、より働きやすいと感じてもらえる環境を作ることができました。
オーエスジーでは、障がいがある社員も一緒に働いています。状況に応じて一定の配慮は必要になりますが、周囲の方の理解と助け合いでチームの一員として生き生きと働くことができます。障がいのある方々がそれぞれの場所で躍動し、輝き、喜びを感じながら仕事ができる環境づくりを目指しています。
また、特例子会社オーエスジーアクティブ(株)は、地域の社会福祉法人や各行政機関とも連携し、障がい者雇用推進のための講演活動を行ったり、社内で障がいのある方々が実際に働いている姿を見ていただき、地域全体の障がい者雇用の推進にも協力しています。法定雇用率が現行の2.3%から2024年に2.5%、2026年には2.7%に引き上がるため、オーエスジーグループは今後も社会的責任として法定雇用率の達成・維持を前提として積極的に地域貢献・社会貢献を推進してまいります。
障がい者雇用率推移
女性の活躍推進
オーエスジーでは、さまざまな人財を雇用すべく、国籍、性別、人種や障害などの有無に関わらず、多様な人財がそれぞれの個性を活かし、能力を十分に発揮出来るよう「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進をテーマに働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。その中でも女性活躍推進を重要課題として位置づけ、1人ひとりの女性が安心して活き活きと働き続けることで、能力を最大限に発揮しキャリアアップ出来ることを目指しています。
女性従業員・女性管理職
女性活躍プロジェクトメンバーによる会合の様子
2019年4月に「女性活躍推進法」「次世代育成支援対策推進法」に基づいて、"フレックスタイム制度の導入と活用"を行動計画として策定し、取り組んでまいりました。2022年4月からは更なるステップアップを図り、新たな行動計画を策定いたしました。
<目標・取組内容>
女性のキャリア推進を目的としたセミナーの開催
女性管理職候補者向けの交流会の実施
妊娠、出産、育児に関する福利厚生サービス導入によるサポート体制の検討と実施
カムバック制度の周知
VOICE
サステナビリティ推進の業務は、想像以上に会社を客観的な立場で見て、広い分野の業務を理解する必要のある業務だと感じています。今までと違った視点でさまざまな部門の役割を考えることができ、とても刺激になっています。私自身は2度の育児休業と復職を経て、今も育児をしながら従業員の皆さんをサポートする労務チームのリーダーを担当しています。仕事と家庭を両立している経験を生かし、さまざまな部署で活躍する幅広い年代の女性メンバーとも意見交換をしながら、オーエスジーならではの女性の活躍の場を広げていける活動をしたいです。
人事総務部 人事・労務グループ 労務チーム
経営企画室 サステナビリティ推進担当
源 裕子
多様な人財の活躍推進
人財採用
オーエスジーでは、採用時の国籍による区別はありません。日本人正社員採用と同じ目線・条件で採用を行い、さまざまな国籍の社員(現在、本社では10か国)がさまざまな部署で活躍しています。世界33か国に拠点を持つため、母国にある現地法人で活躍する社員もいます。
海外からの研修生受入
世界に生産・営業拠点を持つオーエスジーでは、日本のみならず海外現地法人における外国人の活躍推進を目的とした人財育成を積極的に行っています。外国人社員の活躍の場をより一層広げていくために、政府が推進する人材育成事業や助成金も活用しながら海外現地法人の社員を研修生として定期的に受け入れています。日本のマザー工場が持つ技術やノウハウの教育を行い、帰国後は日本で習得した知識と文化を現地の価値観と融合させ、社員の育成・指導を行います。日本人社員と現地の社員の橋渡しともなる研修生の活躍が現地での生産・技術レベルの引き上げに貢献しています。また、社内活動だけではなく、外国人学生(または"外国籍を有する海外大学の学生")をインターンシップ生として受け入れています。学生がキャリアを構築していく上での足掛かりの場として、長期にわたり研修の場を提供することで、学生の将来的な活躍に貢献することを目指しています。
寮生活における異文化交流
寮生との交流の様子
オーエスジーでは、海外からの研修生を受け入れる際の生活の場として社員寮を提供しています。この社員寮では遠方からの若手社員も生活しており、彼らと海外研修生は共同生活を送っています。日々の生活を共有することで、海外研修生は生きた日本の文化を体感することができ、同時期に来日している他国の研修生との交流を通じて、楽しみや悩みを共有し、研修期間を一緒に乗り切っています。一方若手社員は、海外研修生をサポートをする立場として貴重な経験を積むことができます。寮生活で定期的に行われる寮生による会議や交流会の際には、有志によるスポーツ交流や旅行等を楽しむこともあります。人事総務部や関連各所が一体となりサポートを行うことで、海外研修生にとっても日本人社員にとっても日々の暮らしが居心地の良いものとなるように心がけています。
人財育成
人財育成理念
オーエスジーは企業価値を最大化させる人財の育成と自己啓発やチャレンジが尊重される社風を目指し、2013年より新たな人事制度を導入しました。社員を無限の可能性を秘めた財産であると位置づけ、人財の能力開発と向上に努めることを人材育成理念として掲げ、高度なモノづくりに向けて7つの人財要件に基づき人財育成を行っています。
<オーエスジーが求める7つの人財要件>
グローバル:
世界トップの切削工具メーカーとして、地球会社の一員であることを常に自覚し、全世界の文化や言語、慣習に対応できるグローバルな感性を発揮する。
チャレンジ精神:
夢や志に共感し、失敗を恐れず、高い目標の達成に向けて果敢に挑戦し続ける。 「走りながら考え、考えながら走る」ことで利益を生み出しながら変化に対応していく。
コンセプション能力:
切削工具メーカーとして世界のモノづくり産業に貢献するため、会社方針や経営目標に従い、物事の本質を見抜き、高度な構想・計画を立案する。
コミュニケーション:
「ツール・コミュニケーション」の理念の具現化に向けて、良好な信頼関係を育み、意志や情報を迅速正確に伝達し、社内外のメンバーと協業・協力する。
リーダーシップ:
メンバーを正確な方向へ導き、チームの総合力を無限に発揮する。 メンバーから厚く信頼され、必要とされる人間的魅力、誠実さ、責任感を持つ。
フォロワーシップ:
リーダーを積極的に支え、チームの総合力を無限に発揮する。 職場目標の実現に向けて、組織やリーダーと協働する意識と行動力を持つ。
イノベーション:
お客様が真に要望する切削工具の開発、製品・サービスの提供を追求し、新たな価値を生み出す。
人財育成体系
働き方や考え方が多様化する時代に対応できるリーダーの育成として、特に重要とされるコミュニケーションやマネジメント、ハラスメント、傾聴力などについてEラーニングを活用し、職務にいかせる教育を実施しています。また、次世代のリーダー育成の取り組みとして、昇格時に求められる要件・求める人財像についての集合研修や自己研鑽のための150講座以上の通信教育も実施しています。すべての教育において、中期経営計画と人財育成方針のベクトルを合わせ、継続的な人財育成プランの確立を目指します。
新入社員教育
新入社員教育では「職場で成長するための起点づくり」をテーマに、「導入教育」と「職種別専門教育」を実施しています。導入教育では、高卒新入社員にはマインドセットに重点を置いて"社会人としての心構え・行動の習得"を、大卒新入社員には"実務で成果を出すための心構え・知識の習得"に重きを置いたカリキュラムを組んでいます。専門教育では配属部署ごとに教育を分け、実践的なスキルを身につけます。
また、会話や協力を必要とするグループワークも数多く取り入れ、コミュニケーション能力を高めることで、人的ネットワークの第一歩である同期間の人間関係を築いています。新入社員の年代、配属先に即した最適な教育を提供し、全員が成長できるよう後押ししています。
VOICE
私のモットーは「人財開発の火を消さない」です。人財開発の業務に携わり、6年が経過しました。近年、経験による習得から、コンテンツで習得する時代への変化を実感しております。それでもマニュアルでは解決できないことが人との関わり方です。全ての人財研修のゴールは対話です。研修成果は、何か1つ気づきを持ち帰っていただき、そして実行して評価につなげていきたいと思っています。チームのメンバーは常に、「見てほしい、聞いてほしい、わかってほしい」の3望心理を求めています。この欲求が満たされた時、チームの主体的な成長につながります。
仕事やプライベートに対する価値観の多様性を許容しつつ、全員がチームとして目標を達成するための応援団が人財開発だと思っております。「研修と評価」のつながりをゴールに、これからも挑戦していきます。
人事総務部 人事・人財開発チーム
馬飼野 謙一
キャリアとリスキル
適材適所への人員配置、業務上で必要とされる知識やスキルを学ぶ「リスキリング」を推進し、一人当たりの生産性向上のため、より実務やキャリアと連動した制度を目指します。
社員自身が自分のキャリアについて考え、定期的に3年後・5年後・10年後について希望を提出する「キャリアプラン制度」を実施しています。また自身のキャリアを見据えたスキルアップに対して会社がサポートする「資格取得奨励金制度」の他、150種類以上の講座の中から選択し自主的に学びを深めていく「通信教育制度」が相互的な作用として働き、社員がやりがいと意欲を持って働ける仕組みづくりを追求しています。
働きやすい職場づくり
ワークライフバランスの推進
在宅勤務制度
2022年4月より在宅勤務制度がスタート(正式導入)しました。在宅勤務を可能とするために職場環境や業務の改善に取組み、柔軟な働き方の一つとして制度化しました。オーエスジーでは、在宅勤務制度導入の目的を以下2点とし、運用しています。
<在宅勤務制度導入の目的>
1. ワークライフバランスの向上
2. BCP対策としての事業継続性の確保
フレックス勤務制度
働く時間について本人の裁量を認めることで、業務効率や労働生産性の向上が期待できる職種(技術・開発部門、間接部門)で制度を導入しています。これまでの育児・介護短時間勤務に加え社員が働きやすく、かつ個人のライフスタイルに合わせた勤務ができると好評です。 オーエスジーのフレキシブルタイムは6:00~22:00、コアタイムはカレンダーによって10:00~14:50と10:30~15:20の2つのパターンを設定しています。
育児休業制度
2022年4月1日の育児・休業法改正により、社内への啓蒙活動を行い、 女性だけでなく男性の育児休業促進のサポートや、対象者に育児休業制度の個別説明ができる体制を整えました。誰もが仕事と家庭を両立できる環境づくりに努めています。
育児休業制度は、制度導入時より法律が定める基準以上の充実した内容にしており、その後も制度の改善・拡大を継続しております。具体的には次の通りです。
<育児休業制度の拡大>
1. 不妊治療のための勤務時間短縮制度(有給)
不妊治療のため1日2時間以内の勤務時間短縮を特別有給休暇として認めています。
2. 勤務時間繰り下げ制度
フレックスタイム制の対象外の職場において、小学6年生(拡大)修了までの子を養育する社員が申し出れば1日に2時間以内10分単位で勤務時間の繰り下げが可能です。
3. 育児休業期間の適用拡大
休業期間を「子が2歳に達するまで」に適用拡大しています。
4. 所定外労働の免除期間の適用拡大
免除期間を「子が小学校就学の始期に達するまで」に適用拡大しています。
5. 育児のための勤務時間短縮制度の適用拡大
勤務時間短縮制度を「中学3年生以下の子がいる社員」に適用拡大しています。
育児休業取得に関するデータ
項目
2019年度
2020年度
2021年度
2022年度
育児休業
男性
取得者数[人]
1
2
3
19
取得率[%]
2
4
5
37.3
平均取得期間[日]
120
64
60
23
復帰率[%]
100
100
100
100
女性
取得者数[人]
15
8
14
11
取得率[%]
100
100
100
100
平均取得期間[日]
420
509
426
403
復帰率[%]
93
88
100
100
育児による短時間勤務
利用者数[人]
29
34
39
29
育児休業制度活用者事例
男性の育児休業取得者の声
一生に一度しかない子どもの幼い頃をできる限り一緒に過ごしたいと思い育児休業を取得しました。最初のうちは任せた仕事が不安でしたが、日が経つにつれ家事の大変さを感じ、子育てを経験した方々に対する尊敬の気持ちが大きくなりました。何よりも子どもとの時間を楽しく過ごすことができたので、男性はもっと育児休業を取るべきだと感じています。
上司の声
育児休業は病気等と異なり事前に計画が立てられますが、それでも現実は引継ぎに苦労しました。そのため、普段の業務において簡単な打合せでも議事録をしっかりと残すことや、補助担当を付けて常に業務の大まかな内容を職場内で理解しておく必要性を感じました。
介護休業制度の拡大
オーエスジーの介護休業制度は、制度導入以降も改善・拡大を継続しております。具体的には次の通りです。
<介護休業制度の拡大>
1. 介護休業期間365日
介護休業期間については、介護期間の長期化傾向に鑑み、法律が定める93日ではなく、365日としています。
2. 介護のための勤務時間短縮の期間3年の撤廃
介護の為の勤務時間短縮についても、介護期間の長期化傾向に鑑み、利用開始から3年の間で2回以上の利用が可能としていた従来の規程を見直し、3年という縛りを撤廃しました。
1時間単位の分割年休の取得範囲拡大
オーエスジーでは以前より、中学3年生以下の子がいる育児必要社員と、要介護状態および要支援状態の2親等以内の家族がいる介護必要社員、傷病による通院・治療が必要な社員を対象に1時間単位の分割年休取得を認めていました。2022年4月より、ワークライフバランスの向上を目指し、「全社員」が1時間単位の分割年休を取得できるように対象範囲を拡大しました。
失効有給休暇積立制度の積立限度日数拡大
オーエスジーではこれまで、年休取得率の向上を目指しながらも、付与後2年で失効してしまう年休について積立限度を年4日、通算30日とし、私傷病による療養等や家族の介護のために利用できる傷病療養休暇制度をつくり、消滅年休の救済を図ってきましたが、2020年4月に更に内容を充実・拡大しました。
<傷病療養休暇制度の拡大>
1. 積立限度日数を40日へ拡大
2. 利用条件の拡大
従来、業務外の傷病で「7日以上」連続して労務不能と認められた場合としていた利用条件を、「1日以上」に拡大し、利用しやすくしました。
有給休暇取得率推移(%)
安全健康経営
オーエスジーは、1996年「地球会社」「健康会社」「環境に優しい会社」を宣言し、2014年にはブランド・アイデンティティーとして、「OSGブランド」の目指す姿を「shaping your dreams」というタグラインに制定しました。社員ひとりひとりが「明るく」「楽しく」「元気よく」日々仕事に取り組む環境づくり、そして「企業は社会の公器である」を理念に、地域、社会、地球の持続的に貢献することが豊かな未来づくりと考えています。 創業100周年にむけて、さらに強く輝く「地球会社」として、人づくり、ものづくりをとおし、人、社会、地球のウェルビーイングを追求し、夢をかたちにしていきます。
健康経営
健康会社としての取り組み
オーエスジーは、「健康会社」として、疾病予防、仕事と治療の両立支援対応など、従業員の視点で、ひとりひとりを取り残さない健康増進活動を実施し、更なる企業の成長、社会の発展に取り組んでいます。
治療と仕事の両立支援
オーエスジーの治療と仕事の両立支援についての会社方針を定めています。
当人の気持ちを最優先する。
会社への病名の通知を不要とする。
ルールにこだわらない柔軟な対応をする。(当人に負担をかけない)
この会社方針を実現するために、多くの社内関係者が治療者を支援できるように様々な体制づくりを行っています。
産業医・保健師・看護師(産業保健スタッフ)、会社を含めた支援体制 各拠点ごとに産業保健スタッフへ声掛けしやすい体制を整備しています。
社内届け出業務の見直し(治療者の負担軽減) 治療者の負担を軽減するために、産業保健スタッフが社内の各種申請を行っています。
産業保健スタッフと人事担当による治療者にあわせた復帰計画書の作成 治療者の状況を熟慮し、本人の気持ちを最大限に生かすよう取り組んでいます。
治療者優位で、治療と仕事の両立支援が出来るように常に努力し続けています。
社員食堂のメニューによる健康づくり
オーエスジーでは、社員の健康維持のため、社員食堂の充実化を図っています。主な取り組みとしては、「健康は毎日の食事から」として、健康米や減塩味噌汁、野菜多めのバランスが取れたヘルシーメニューを提供しています。中でもNEO新城工場では、カフェのような開放感のある雰囲気で、社員がリラックスしながら食事ができる環境づくりを心掛けています。
健康経営優良法人2023 ホワイト500に認定
2023年3月、経済産業省と日本健康会議が選定する健康経営優良法人認定制度において「健康経営優良法人(大規模法人部門)2023ホワイト500」に認定されました。健康経営優良法人認定制度とは健康経営に積極的に取り組む企業を顕彰する制度です。健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定企業の中でも、特に優れた健康経営を実践している上位500社が「ホワイト500」として認定されます。
1996年に「健康会社」を宣言し、健康に配慮した食事の提供、従業員の健康管理やストレスチェックをはじめ、社内の保健師とともに運動支援・メンタルヘルスケアなどの健康施策を実施するなど、従業員の健康推進のためにさまざまな取り組みを推進してまいりました。このような継続的な活動が評価され、今回の認定につながりました。
安全経営
安全衛生委員会
役員が参加する本部安全衛生委員会主導のもと、各委員会と社員が一丸となり安全衛生の取り組みを続けています。また、災害発生時には安全管理委員会が中心となり、災害発生現場での原因・対策を追求し、再び同じ災害が起きないように、全社に情報共有を実施しています。 衛生管理委員会は、社員が健康で安心できる職場環境を目的とし、社員一人一人の健康状態のサポートや健康活動を推進しています。
全社安全衛生委員会構成
安全衛生教育
オーエスジーではリスクアセスメント活動、安全衛生教育、ゼロ災ミーティングを実施し、社員の安全に対する意識の向上に努めています。 安全衛生教育では、職制教育や外部教育、体感教育を外部機関と連携し行っています。最近では、危険を自ら経験する体感教育を実施することで、安全意識のさらなる向上を目指しています。 このような積極的な取り組みにより、業務災害発生件数は減少傾向にあります。
業務災害発生件数推移
人権の尊重
オーエスジーグループ及び全社員は、国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令・国際ルール及びその精神を遵守すると共に、社会的良識をもって持続可能な社会の創造に向けて自主的に行動します。また、人種、信条、肌の色、性別、宗教、国籍、言語、身体的特徴、財産、出身地等の理由で嫌がらせや差別を受けない健全な職場環境を確保します。
人権方針
オーエスジー株式会社とすべてのグループ会社は、世界のすべての人々が享受すべき基本的人権について規定した「国際人権章典」(世界人権宣言と国際人権規約)、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を尊重し、「オーエスジーグループ人権方針」を策定し、私たち一人ひとりが人権尊重の取り組みを推進していきます。
オーエスジーグループ人権方針(105 KB)
人権の尊重に対する取り組み
オーエスジーの人権の尊重に対する主な取り組み内容は次の通りです。
1. 啓発活動
新入社員研修の際には「偏見に気づく」ことをテーマに講習をおこない、人権意識との出会いづくりを目指しています。職制を中心とした中堅社員には外部講習会等への参加機会を通じて、人権意識の向上を目指しています。
2. 公正な採用選考の取り組み
公正採用選考の基準は企業における人権尊重の基軸であることから、採用に関わる担当者や面接員等の事前啓発を徹底しています。
3. 職場環境改善に向けた取り組み
社内報で人権課題を取り上げ、労働環境における課題の発生防止に努めています。
4. ハラスメント防止のための取り組み
様々なハラスメントを防止するために、ハラスメント防止規程を定めています。ハラスメント防止のための会社の役割や職制の責務、相談体制等を社員に周知し、働きやすい環境を整備しています。ハラスメント防止に向けての啓発活動を実施するとともに、迅速な対応が出来るよう今後は相談員増加等の相談体制をさらに充実していきます。
オーエスジーでは、1人ひとりの人権意識の醸成を積極的にはかっており、継続していくことが重要と考えています。また、愛知人権啓発企業連絡会に加盟し、人権啓発の推進・向上に向けた活動を行っています。
OSGブランドの持続的な発展
お客様満足度の追求
Webセミナー
お客様満足度の更なる向上を図るべく、オーエスジーではWebセミナーを定期的に開催しています。コロナ禍の影響により、対面でのセミナー開催が難しくなる中、Web会議システムを用いてセミナーを実施することでお客様とのコミュニケーションを継続しています。それぞれのセミナーを受講されたお客様の満足度やお気づきの点をアンケートを通じてキャッチし改善を重ねることで、次回のセミナーをより良いものにし、セミナーで得られるお客様の声やニーズを製品の恒常的な品質改善や製品開発にも活用しています。 今後も、Webならではの利点を活かしたセミナーを意識し、より良いセミナーを実施するとともに、対面セミナーだからこそ体験できる内容のセミナーも準備を進めます。デジタル・リアルどちらでもお客様にとって有益な情報を提供できるよう心がけています。
コミュニケーションダイヤル
コミュニケーションダイヤルでは、日々100件以上のお客様からの電話によるお問い合わせにお答えしております。お問い合わせ内容は、基礎的なものから実際の加工に即した具体的で難易度の高いものまでさまざまあります。内容によっては、設計・開発部門に確認することや、営業と連携を取って、営業社員にお客様への訪問を依頼するなど個々のお客様に適した最善の対応を心がけています。また、応答率を管理し、適切な人員配置をすることでお客様をお待たせすることが無いように努めています。 さらに、チャットでのお問い合わせにも対応し、電話だけでなく、インターネットからもお気軽にお問い合わせいただける体制を整備してお客様満足度の向上を目指しています。「困ったときはオーエスジーに相談すれば何とかしてくれる」という存在であり続けられるように、今後もカスタマーファーストでコミュニケーションダイヤルを進化させていきます。
VOICE
オーエスジー技術相談窓口には、毎日たくさんのご質問が寄せられます。ねじ規格の寸法、エンドミルの切削条件、最適なドリルの選定など内容は多岐にわたり、初めて工具にふれる新入社員の方から切削加工50年のベテランの方まで、お電話をくださる方の経験もさまざまです。
「お客様が今困っていらっしゃることは何なのか」「何をお知りになりたいのか」を常に考え、お求めの回答ができるよう心掛けています。また、オーエスジーグループの工具を使用した時の良い点や悪い点など、現場の生の声を聞かせていただける大変貴重な場でもあります。
グローバル企画部 企画推進グループ カスタマーファースト推進チーム
近藤 美加代
品質マネジメント体制
品質方針
1. 顧客及び社会から満足される品質を提供する。
2. 業務の標準化を推進する。
3. 不適合品の次工程流出を防止する。
4. 納期通りに製品を出荷する。
5. QCサークルと5S活動をレベルアップする。
OSG品質体制認定制度
オーエスジーでは、世界共通品質を目的とした独自の品質体制認定制度を設け、国内・海外グループ会社の品質維持・向上に努めています。品質体制認定制度とは、材料入荷(又は再研削依頼品)から製品出荷、アフターフォローまでの品質管理が、マザー工場(OSG Japan)と同等である事を認定する制度となります。評価については、3現主義(現地・現物・現実)を基本とし、資格認定されたOSG Japanの品質監査員が現地に赴き、各責任者及び担当者・作業者とコミュ二ケーションを取りながら提出されるエビデンスを基に、顧客より要求された品質を安定して供給するための仕組みと、正しく製品を評価するための技能の双方を品質監査という手法で評価を行っています。 オーエスジー流のモノづくりを世界各国にあるグループ会社へ定着させるための活動を今後も展開していきます。
品質マネジメント
ISO9001
ISO9001 登録証(759.7 KB)
登録番号:
JQA-2856
審査機関:
一般財団法人 日本品質保証機構
対象範囲:
切削工具、転造工具、測定工具及び塗工用工具の設計・開発、製造及び付帯サービス(技術資料の提供、技術指導、校正)
<ISO9001 グループ会社取得状況>
大高精工株式会社
株式会社エスデイ製作所
株式会社青山製作所
ノダプレシジョン株式会社
株式会社日新ダイヤモンド
OSG Europe Logistics S.A.
OSG USA, Inc. (PARMA Factory,Bensenville Plant)
OSG GmbH
OSG Royco, S.A. de C.V.
OSG Korea Corporation
OSG Sulamericana de Ferramentas Ltda.
奥斯机(上海)精密工具有限公司
大寶精密工具股イ分有限公司(岡山工場・本洲工場)
大寶(東莞)模具切削工具有限公司
Carbide Cutting Tools Pvt, Ltd.
OSG Thai Co., Ltd.
OSG Ibérica Tooling, S.L.
オーエスジーコーティングサービス株式会社
JISQ9100
登録番号:
JQA-AS0209
審査機関:
一般財団法人 日本品質保証機構
対象範囲:
スペースクラフト金属部品の製造
サプライチェーンマネジメント
オーエスジーグループは、世界のモノづくり産業に貢献するエッセンシャルプレイヤーとしてサプライチェーン全体で人権・環境問題等の課題解決へ取り組み、社会的責任を果たしていきます。
CSR調達ガイドラインの制定
「調達基本方針」に関わる行動指針として、「オーエスジーグループCSR調達ガイドライン」を制定し、サプライヤーとの共有ならびにガイドラインに沿った取引を進めています。オーエスジーグループとサプライヤーがともに社会的責任を果たすための以下の9項目を定め、責任あるサプライチェーンを構築しています。
ガバナンス/BCP
人権
労働/安全衛生
公正な企業活動
サプライチェーン/紛争鉱物
品質/安全性
環境/生物多様性
情報セキュリティ
地域社会との共生
ガイドライン活用による持続可能な調達活動
2022年には「オーエスジーグループCSR調達ガイドライン」に基づくCSRセルフアセスメントのアンケートを実施しました。これは、サプライチェーンにおけるCSRの取り組み状況を把握するとともにサプライヤーにオーエスジーグループのCSR調達の考え方や取り組みへの理解を深めていただくことを目的としています。サプライヤーとのコミュニケーションを深め、持続可能な社会となるCSR活動をともに推進します。
アンケート内容
国内主要サプライヤーを対象に、取り組み状況に関するアンケート調査を実施しました。
実施期間:2022年7月~9月
調査対象:原材料・資材の主要なサプライヤー117社
回答社数:96社(回答率:約82%)
アンケート分析・評価を実施しフィードバックしています。アンケート調査先の拡大、質問内容の検討など継続的な充実を図ります。
今回の平均得点率
地域社会貢献
「地域技能者活用事業」若者技能士の育成
地域技能者活用事業の様子
モノづくり産業を担う人財が地域技能者の指導により資格取得することを目的に豊川市が実施している「地域技能者活用事業」にオーエスジーグループが選ばれました。オーエスジーから3名が講師として豊川工科高等学校へ出向き、普通旋盤3級合格を目指し、指導を行いました。安全作業、時間短縮や効率、精度を出すポイントを教え、機械加工を中心に練習を行いました。学生たちが目を輝かせながら取り組む姿が印象的で、学生からは社会人生活や切削工具についての質問もありました。オーエスジーグループは未来のモノづくり産業を支える若き技能士の成長を応援しています。
「オーエスジーインドアカデミー経済産業省より「日本式ものづくり学校」として認定
実際に機械を動かしながら技術を習得する様子
インドに開校した企業内職業訓練学校「オーエスジーインドアカデミー」が、経済産業省より「日本式ものづくり学校(JIM: Japan-India Institute for Manufacturing)」として認定されました。「日本式ものづくり学校」は、2016年11月に日印両政府で合意した「ものづくり技能移転推進プログラム」に基づく日本式のものづくりの考え方や技能を習得するための教育機関で、インドの製造分野における人財育成を目的としています。オーエスジーインドアカデミーでは、現在7名の生徒が1年間の教育プログラムの中で実際に機械を操作し日本式のものづくりを学んでいます。今後も国内外への人財育成に積極的に取り組み、インドの製造業の発展と経済環境の強化に貢献してまいります。
日本テニス協会男子ジュニア強化プロジェクト 「修造チャレンジ」の支援
オーエスジーは日本テニス協会男子ジュニア強化プロジェクト(富士山プロジェクト)の一環である「修造チャレンジ」を支援しています。
「修造チャレンジ」とは、日本テニス協会理事 兼 強化育成本部副本部長の松岡修造氏が、将来世界のトップレベルで活躍できる男子選手を育成することを目的とし、技術および戦術、フィジカル、メンタルなどの各専門分野のスタッフと共に指導を行う男子ジュニア選手強化合宿のことです。
オーエスジーには硬式テニス部オーエスジー・フェニックスが結成されています。全員がオーエスジー社員で構成された日本でも数少ないアマチュアチームですが、日本のトッププロも参戦している国内最高峰のテニス団体戦である日本リーグに出場しています。また、2022年には社会人アマチュアテニスの全国大会である JICTF全国社会人テニス選手権大会で、2021年に続き2大会連続5回目の優勝を果たしました。硬式テニス部には「修造チャレンジ」出身の選手も在籍しています。松岡修造氏の熱意に共感し、「修造チャレンジ」への支援を決めました。
オーエスジーはスポーツ振興を通して、社員ひとりひとりが「明るく」「楽しく」「元気よく」日々仕事に取り組む環境づくり、そして「企業は社会の公器である」を理念に、豊かな未来を目指して地域、社会、地球の持続な貢献に取り組んでまいります。
本社ロビーにて社長の大沢と松岡修造氏
OSGスポーツスクエア(テニスコート)で 硬式テニス部と交流
基本的な考え方
オーエスジーグループは、持続可能な社会の発展に向け、株主の皆様をはじめお客様・取引先・従業員・コミュニティーなどのステークホルダーの皆様との健全な関係の維持・発展に努めています。社会を構成する一員として、ステークホルダーの皆様との相互理解の促進や貢献活動を通じ、社会とのより良い調和を図っていきます。
ダイバーシティの推進
障がい者雇用への取り組み
オーエスジーは障がい者雇用をさらに推進するため、2022年12月に切削工具業界では初となる特例子会社オーエスジーアクティブ(株)を設立しました。過去より法定雇用率は達成していますが、特例子会社を設立したことにより、障がいがある方々の各個人の状況に合わせた勤務時間の設定などを行い、より働きやすいと感じてもらえる環境を作ることができました。
オーエスジーでは、障がいがある社員も一緒に働いています。状況に応じて一定の配慮は必要になりますが、周囲の方の理解と助け合いでチームの一員として生き生きと働くことができます。障がいのある方々がそれぞれの場所で躍動し、輝き、喜びを感じながら仕事ができる環境づくりを目指しています。
また、特例子会社オーエスジーアクティブ(株)は、地域の社会福祉法人や各行政機関とも連携し、障がい者雇用推進のための講演活動を行ったり、社内で障がいのある方々が実際に働いている姿を見ていただき、地域全体の障がい者雇用の推進にも協力しています。法定雇用率が現行の2.3%から2024年に2.5%、2026年には2.7%に引き上がるため、オーエスジーグループは今後も社会的責任として法定雇用率の達成・維持を前提として積極的に地域貢献・社会貢献を推進してまいります。
女性の活躍推進
オーエスジーでは、さまざまな人財を雇用すべく、国籍、性別、人種や障害などの有無に関わらず、多様な人財がそれぞれの個性を活かし、能力を十分に発揮出来るよう「ダイバーシティ&インクルージョン」の推進をテーマに働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。その中でも女性活躍推進を重要課題として位置づけ、1人ひとりの女性が安心して活き活きと働き続けることで、能力を最大限に発揮しキャリアアップ出来ることを目指しています。
2019年4月に「女性活躍推進法」「次世代育成支援対策推進法」に基づいて、"フレックスタイム制度の導入と活用"を行動計画として策定し、取り組んでまいりました。2022年4月からは更なるステップアップを図り、新たな行動計画を策定いたしました。
<目標・取組内容>
サステナビリティ推進の業務は、想像以上に会社を客観的な立場で見て、広い分野の業務を理解する必要のある業務だと感じています。今までと違った視点でさまざまな部門の役割を考えることができ、とても刺激になっています。私自身は2度の育児休業と復職を経て、今も育児をしながら従業員の皆さんをサポートする労務チームのリーダーを担当しています。仕事と家庭を両立している経験を生かし、さまざまな部署で活躍する幅広い年代の女性メンバーとも意見交換をしながら、オーエスジーならではの女性の活躍の場を広げていける活動をしたいです。
人事総務部 人事・労務グループ 労務チーム
経営企画室 サステナビリティ推進担当
源 裕子
多様な人財の活躍推進
人財採用
オーエスジーでは、採用時の国籍による区別はありません。日本人正社員採用と同じ目線・条件で採用を行い、さまざまな国籍の社員(現在、本社では10か国)がさまざまな部署で活躍しています。世界33か国に拠点を持つため、母国にある現地法人で活躍する社員もいます。
海外からの研修生受入
世界に生産・営業拠点を持つオーエスジーでは、日本のみならず海外現地法人における外国人の活躍推進を目的とした人財育成を積極的に行っています。外国人社員の活躍の場をより一層広げていくために、政府が推進する人材育成事業や助成金も活用しながら海外現地法人の社員を研修生として定期的に受け入れています。日本のマザー工場が持つ技術やノウハウの教育を行い、帰国後は日本で習得した知識と文化を現地の価値観と融合させ、社員の育成・指導を行います。日本人社員と現地の社員の橋渡しともなる研修生の活躍が現地での生産・技術レベルの引き上げに貢献しています。また、社内活動だけではなく、外国人学生(または"外国籍を有する海外大学の学生")をインターンシップ生として受け入れています。学生がキャリアを構築していく上での足掛かりの場として、長期にわたり研修の場を提供することで、学生の将来的な活躍に貢献することを目指しています。
寮生活における異文化交流
オーエスジーでは、海外からの研修生を受け入れる際の生活の場として社員寮を提供しています。この社員寮では遠方からの若手社員も生活しており、彼らと海外研修生は共同生活を送っています。日々の生活を共有することで、海外研修生は生きた日本の文化を体感することができ、同時期に来日している他国の研修生との交流を通じて、楽しみや悩みを共有し、研修期間を一緒に乗り切っています。一方若手社員は、海外研修生をサポートをする立場として貴重な経験を積むことができます。寮生活で定期的に行われる寮生による会議や交流会の際には、有志によるスポーツ交流や旅行等を楽しむこともあります。人事総務部や関連各所が一体となりサポートを行うことで、海外研修生にとっても日本人社員にとっても日々の暮らしが居心地の良いものとなるように心がけています。
人財育成
人財育成理念
オーエスジーは企業価値を最大化させる人財の育成と自己啓発やチャレンジが尊重される社風を目指し、2013年より新たな人事制度を導入しました。社員を無限の可能性を秘めた財産であると位置づけ、人財の能力開発と向上に努めることを人材育成理念として掲げ、高度なモノづくりに向けて7つの人財要件に基づき人財育成を行っています。
<オーエスジーが求める7つの人財要件>
「走りながら考え、考えながら走る」ことで利益を生み出しながら変化に対応していく。
メンバーから厚く信頼され、必要とされる人間的魅力、誠実さ、責任感を持つ。
職場目標の実現に向けて、組織やリーダーと協働する意識と行動力を持つ。
人財育成体系
働き方や考え方が多様化する時代に対応できるリーダーの育成として、特に重要とされるコミュニケーションやマネジメント、ハラスメント、傾聴力などについてEラーニングを活用し、職務にいかせる教育を実施しています。また、次世代のリーダー育成の取り組みとして、昇格時に求められる要件・求める人財像についての集合研修や自己研鑽のための150講座以上の通信教育も実施しています。すべての教育において、中期経営計画と人財育成方針のベクトルを合わせ、継続的な人財育成プランの確立を目指します。
新入社員教育
新入社員教育では「職場で成長するための起点づくり」をテーマに、「導入教育」と「職種別専門教育」を実施しています。導入教育では、高卒新入社員にはマインドセットに重点を置いて"社会人としての心構え・行動の習得"を、大卒新入社員には"実務で成果を出すための心構え・知識の習得"に重きを置いたカリキュラムを組んでいます。専門教育では配属部署ごとに教育を分け、実践的なスキルを身につけます。
また、会話や協力を必要とするグループワークも数多く取り入れ、コミュニケーション能力を高めることで、人的ネットワークの第一歩である同期間の人間関係を築いています。新入社員の年代、配属先に即した最適な教育を提供し、全員が成長できるよう後押ししています。
私のモットーは「人財開発の火を消さない」です。人財開発の業務に携わり、6年が経過しました。近年、経験による習得から、コンテンツで習得する時代への変化を実感しております。それでもマニュアルでは解決できないことが人との関わり方です。全ての人財研修のゴールは対話です。研修成果は、何か1つ気づきを持ち帰っていただき、そして実行して評価につなげていきたいと思っています。チームのメンバーは常に、「見てほしい、聞いてほしい、わかってほしい」の3望心理を求めています。この欲求が満たされた時、チームの主体的な成長につながります。
仕事やプライベートに対する価値観の多様性を許容しつつ、全員がチームとして目標を達成するための応援団が人財開発だと思っております。「研修と評価」のつながりをゴールに、これからも挑戦していきます。
人事総務部 人事・人財開発チーム
馬飼野 謙一
キャリアとリスキル
適材適所への人員配置、業務上で必要とされる知識やスキルを学ぶ「リスキリング」を推進し、一人当たりの生産性向上のため、より実務やキャリアと連動した制度を目指します。
社員自身が自分のキャリアについて考え、定期的に3年後・5年後・10年後について希望を提出する「キャリアプラン制度」を実施しています。また自身のキャリアを見据えたスキルアップに対して会社がサポートする「資格取得奨励金制度」の他、150種類以上の講座の中から選択し自主的に学びを深めていく「通信教育制度」が相互的な作用として働き、社員がやりがいと意欲を持って働ける仕組みづくりを追求しています。
働きやすい職場づくり
ワークライフバランスの推進
在宅勤務制度
2022年4月より在宅勤務制度がスタート(正式導入)しました。在宅勤務を可能とするために職場環境や業務の改善に取組み、柔軟な働き方の一つとして制度化しました。オーエスジーでは、在宅勤務制度導入の目的を以下2点とし、運用しています。
<在宅勤務制度導入の目的>
フレックス勤務制度
働く時間について本人の裁量を認めることで、業務効率や労働生産性の向上が期待できる職種(技術・開発部門、間接部門)で制度を導入しています。これまでの育児・介護短時間勤務に加え社員が働きやすく、かつ個人のライフスタイルに合わせた勤務ができると好評です。
オーエスジーのフレキシブルタイムは6:00~22:00、コアタイムはカレンダーによって10:00~14:50と10:30~15:20の2つのパターンを設定しています。
育児休業制度
2022年4月1日の育児・休業法改正により、社内への啓蒙活動を行い、 女性だけでなく男性の育児休業促進のサポートや、対象者に育児休業制度の個別説明ができる体制を整えました。誰もが仕事と家庭を両立できる環境づくりに努めています。
育児休業制度は、制度導入時より法律が定める基準以上の充実した内容にしており、その後も制度の改善・拡大を継続しております。具体的には次の通りです。
<育児休業制度の拡大>
育児休業取得に関するデータ
育児休業制度活用者事例
一生に一度しかない子どもの幼い頃をできる限り一緒に過ごしたいと思い育児休業を取得しました。最初のうちは任せた仕事が不安でしたが、日が経つにつれ家事の大変さを感じ、子育てを経験した方々に対する尊敬の気持ちが大きくなりました。何よりも子どもとの時間を楽しく過ごすことができたので、男性はもっと育児休業を取るべきだと感じています。
介護休業制度の拡大
オーエスジーの介護休業制度は、制度導入以降も改善・拡大を継続しております。具体的には次の通りです。
<介護休業制度の拡大>
1時間単位の分割年休の取得範囲拡大
オーエスジーでは以前より、中学3年生以下の子がいる育児必要社員と、要介護状態および要支援状態の2親等以内の家族がいる介護必要社員、傷病による通院・治療が必要な社員を対象に1時間単位の分割年休取得を認めていました。2022年4月より、ワークライフバランスの向上を目指し、「全社員」が1時間単位の分割年休を取得できるように対象範囲を拡大しました。
失効有給休暇積立制度の積立限度日数拡大
オーエスジーではこれまで、年休取得率の向上を目指しながらも、付与後2年で失効してしまう年休について積立限度を年4日、通算30日とし、私傷病による療養等や家族の介護のために利用できる傷病療養休暇制度をつくり、消滅年休の救済を図ってきましたが、2020年4月に更に内容を充実・拡大しました。
<傷病療養休暇制度の拡大>
従来、業務外の傷病で「7日以上」連続して労務不能と認められた場合としていた利用条件を、「1日以上」に拡大し、利用しやすくしました。
安全健康経営
オーエスジーは、1996年「地球会社」「健康会社」「環境に優しい会社」を宣言し、2014年にはブランド・アイデンティティーとして、「OSGブランド」の目指す姿を「shaping your dreams」というタグラインに制定しました。社員ひとりひとりが「明るく」「楽しく」「元気よく」日々仕事に取り組む環境づくり、そして「企業は社会の公器である」を理念に、地域、社会、地球の持続的に貢献することが豊かな未来づくりと考えています。
創業100周年にむけて、さらに強く輝く「地球会社」として、人づくり、ものづくりをとおし、人、社会、地球のウェルビーイングを追求し、夢をかたちにしていきます。
安全健康経営白書
安全健康経営白書(24.5 MB)
健康経営
健康会社としての取り組み
オーエスジーは、「健康会社」として、疾病予防、仕事と治療の両立支援対応など、従業員の視点で、ひとりひとりを取り残さない健康増進活動を実施し、更なる企業の成長、社会の発展に取り組んでいます。
治療と仕事の両立支援
オーエスジーの治療と仕事の両立支援についての会社方針を定めています。
この会社方針を実現するために、多くの社内関係者が治療者を支援できるように様々な体制づくりを行っています。
各拠点ごとに産業保健スタッフへ声掛けしやすい体制を整備しています。
治療者の負担を軽減するために、産業保健スタッフが社内の各種申請を行っています。
治療者の状況を熟慮し、本人の気持ちを最大限に生かすよう取り組んでいます。
治療者優位で、治療と仕事の両立支援が出来るように常に努力し続けています。
社員食堂のメニューによる健康づくり
オーエスジーでは、社員の健康維持のため、社員食堂の充実化を図っています。主な取り組みとしては、「健康は毎日の食事から」として、健康米や減塩味噌汁、野菜多めのバランスが取れたヘルシーメニューを提供しています。中でもNEO新城工場では、カフェのような開放感のある雰囲気で、社員がリラックスしながら食事ができる環境づくりを心掛けています。
健康経営優良法人2023 ホワイト500に認定
2023年3月、経済産業省と日本健康会議が選定する健康経営優良法人認定制度において「健康経営優良法人(大規模法人部門)2023ホワイト500」に認定されました。健康経営優良法人認定制度とは健康経営に積極的に取り組む企業を顕彰する制度です。健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定企業の中でも、特に優れた健康経営を実践している上位500社が「ホワイト500」として認定されます。
1996年に「健康会社」を宣言し、健康に配慮した食事の提供、従業員の健康管理やストレスチェックをはじめ、社内の保健師とともに運動支援・メンタルヘルスケアなどの健康施策を実施するなど、従業員の健康推進のためにさまざまな取り組みを推進してまいりました。このような継続的な活動が評価され、今回の認定につながりました。
安全経営
安全衛生委員会
役員が参加する本部安全衛生委員会主導のもと、各委員会と社員が一丸となり安全衛生の取り組みを続けています。また、災害発生時には安全管理委員会が中心となり、災害発生現場での原因・対策を追求し、再び同じ災害が起きないように、全社に情報共有を実施しています。
衛生管理委員会は、社員が健康で安心できる職場環境を目的とし、社員一人一人の健康状態のサポートや健康活動を推進しています。
安全衛生教育
オーエスジーではリスクアセスメント活動、安全衛生教育、ゼロ災ミーティングを実施し、社員の安全に対する意識の向上に努めています。
安全衛生教育では、職制教育や外部教育、体感教育を外部機関と連携し行っています。最近では、危険を自ら経験する体感教育を実施することで、安全意識のさらなる向上を目指しています。
このような積極的な取り組みにより、業務災害発生件数は減少傾向にあります。
人権の尊重
オーエスジーグループ及び全社員は、国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令・国際ルール及びその精神を遵守すると共に、社会的良識をもって持続可能な社会の創造に向けて自主的に行動します。また、人種、信条、肌の色、性別、宗教、国籍、言語、身体的特徴、財産、出身地等の理由で嫌がらせや差別を受けない健全な職場環境を確保します。
人権方針
オーエスジー株式会社とすべてのグループ会社は、世界のすべての人々が享受すべき基本的人権について規定した「国際人権章典」(世界人権宣言と国際人権規約)、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」を尊重し、「オーエスジーグループ人権方針」を策定し、私たち一人ひとりが人権尊重の取り組みを推進していきます。
オーエスジーグループ人権方針(105 KB)
人権の尊重に対する取り組み
オーエスジーの人権の尊重に対する主な取り組み内容は次の通りです。
オーエスジーでは、1人ひとりの人権意識の醸成を積極的にはかっており、継続していくことが重要と考えています。また、愛知人権啓発企業連絡会に加盟し、人権啓発の推進・向上に向けた活動を行っています。
OSGブランドの持続的な発展
お客様満足度の追求
Webセミナー
お客様満足度の更なる向上を図るべく、オーエスジーではWebセミナーを定期的に開催しています。コロナ禍の影響により、対面でのセミナー開催が難しくなる中、Web会議システムを用いてセミナーを実施することでお客様とのコミュニケーションを継続しています。それぞれのセミナーを受講されたお客様の満足度やお気づきの点をアンケートを通じてキャッチし改善を重ねることで、次回のセミナーをより良いものにし、セミナーで得られるお客様の声やニーズを製品の恒常的な品質改善や製品開発にも活用しています。
今後も、Webならではの利点を活かしたセミナーを意識し、より良いセミナーを実施するとともに、対面セミナーだからこそ体験できる内容のセミナーも準備を進めます。デジタル・リアルどちらでもお客様にとって有益な情報を提供できるよう心がけています。
コミュニケーションダイヤル
コミュニケーションダイヤルでは、日々100件以上のお客様からの電話によるお問い合わせにお答えしております。お問い合わせ内容は、基礎的なものから実際の加工に即した具体的で難易度の高いものまでさまざまあります。内容によっては、設計・開発部門に確認することや、営業と連携を取って、営業社員にお客様への訪問を依頼するなど個々のお客様に適した最善の対応を心がけています。また、応答率を管理し、適切な人員配置をすることでお客様をお待たせすることが無いように努めています。
さらに、チャットでのお問い合わせにも対応し、電話だけでなく、インターネットからもお気軽にお問い合わせいただける体制を整備してお客様満足度の向上を目指しています。「困ったときはオーエスジーに相談すれば何とかしてくれる」という存在であり続けられるように、今後もカスタマーファーストでコミュニケーションダイヤルを進化させていきます。
オーエスジー技術相談窓口には、毎日たくさんのご質問が寄せられます。ねじ規格の寸法、エンドミルの切削条件、最適なドリルの選定など内容は多岐にわたり、初めて工具にふれる新入社員の方から切削加工50年のベテランの方まで、お電話をくださる方の経験もさまざまです。
「お客様が今困っていらっしゃることは何なのか」「何をお知りになりたいのか」を常に考え、お求めの回答ができるよう心掛けています。また、オーエスジーグループの工具を使用した時の良い点や悪い点など、現場の生の声を聞かせていただける大変貴重な場でもあります。
グローバル企画部 企画推進グループ カスタマーファースト推進チーム
近藤 美加代
品質マネジメント体制
品質方針
OSG品質体制認定制度
オーエスジーでは、世界共通品質を目的とした独自の品質体制認定制度を設け、国内・海外グループ会社の品質維持・向上に努めています。品質体制認定制度とは、材料入荷(又は再研削依頼品)から製品出荷、アフターフォローまでの品質管理が、マザー工場(OSG Japan)と同等である事を認定する制度となります。評価については、3現主義(現地・現物・現実)を基本とし、資格認定されたOSG Japanの品質監査員が現地に赴き、各責任者及び担当者・作業者とコミュ二ケーションを取りながら提出されるエビデンスを基に、顧客より要求された品質を安定して供給するための仕組みと、正しく製品を評価するための技能の双方を品質監査という手法で評価を行っています。
オーエスジー流のモノづくりを世界各国にあるグループ会社へ定着させるための活動を今後も展開していきます。
品質マネジメント
ISO9001
ISO9001 登録証(759.7 KB)
<ISO9001 グループ会社取得状況>
JISQ9100
サプライチェーンマネジメント
オーエスジーグループは、世界のモノづくり産業に貢献するエッセンシャルプレイヤーとしてサプライチェーン全体で人権・環境問題等の課題解決へ取り組み、社会的責任を果たしていきます。
CSR調達ガイドラインの制定
「調達基本方針」に関わる行動指針として、「オーエスジーグループCSR調達ガイドライン」を制定し、サプライヤーとの共有ならびにガイドラインに沿った取引を進めています。オーエスジーグループとサプライヤーがともに社会的責任を果たすための以下の9項目を定め、責任あるサプライチェーンを構築しています。
ガイドライン活用による持続可能な調達活動
2022年には「オーエスジーグループCSR調達ガイドライン」に基づくCSRセルフアセスメントのアンケートを実施しました。これは、サプライチェーンにおけるCSRの取り組み状況を把握するとともにサプライヤーにオーエスジーグループのCSR調達の考え方や取り組みへの理解を深めていただくことを目的としています。サプライヤーとのコミュニケーションを深め、持続可能な社会となるCSR活動をともに推進します。
アンケート内容
国内主要サプライヤーを対象に、取り組み状況に関するアンケート調査を実施しました。
アンケート分析・評価を実施しフィードバックしています。アンケート調査先の拡大、質問内容の検討など継続的な充実を図ります。
地域社会貢献
「地域技能者活用事業」若者技能士の育成
モノづくり産業を担う人財が地域技能者の指導により資格取得することを目的に豊川市が実施している「地域技能者活用事業」にオーエスジーグループが選ばれました。オーエスジーから3名が講師として豊川工科高等学校へ出向き、普通旋盤3級合格を目指し、指導を行いました。安全作業、時間短縮や効率、精度を出すポイントを教え、機械加工を中心に練習を行いました。学生たちが目を輝かせながら取り組む姿が印象的で、学生からは社会人生活や切削工具についての質問もありました。オーエスジーグループは未来のモノづくり産業を支える若き技能士の成長を応援しています。
「オーエスジーインドアカデミー経済産業省より「日本式ものづくり学校」として認定
インドに開校した企業内職業訓練学校「オーエスジーインドアカデミー」が、経済産業省より「日本式ものづくり学校(JIM: Japan-India Institute for Manufacturing)」として認定されました。「日本式ものづくり学校」は、2016年11月に日印両政府で合意した「ものづくり技能移転推進プログラム」に基づく日本式のものづくりの考え方や技能を習得するための教育機関で、インドの製造分野における人財育成を目的としています。オーエスジーインドアカデミーでは、現在7名の生徒が1年間の教育プログラムの中で実際に機械を操作し日本式のものづくりを学んでいます。今後も国内外への人財育成に積極的に取り組み、インドの製造業の発展と経済環境の強化に貢献してまいります。
日本テニス協会男子ジュニア強化プロジェクト 「修造チャレンジ」の支援
オーエスジーは日本テニス協会男子ジュニア強化プロジェクト(富士山プロジェクト)の一環である「修造チャレンジ」を支援しています。
「修造チャレンジ」とは、日本テニス協会理事 兼 強化育成本部副本部長の松岡修造氏が、将来世界のトップレベルで活躍できる男子選手を育成することを目的とし、技術および戦術、フィジカル、メンタルなどの各専門分野のスタッフと共に指導を行う男子ジュニア選手強化合宿のことです。
オーエスジーには硬式テニス部オーエスジー・フェニックスが結成されています。全員がオーエスジー社員で構成された日本でも数少ないアマチュアチームですが、日本のトッププロも参戦している国内最高峰のテニス団体戦である日本リーグに出場しています。また、2022年には社会人アマチュアテニスの全国大会である JICTF全国社会人テニス選手権大会で、2021年に続き2大会連続5回目の優勝を果たしました。硬式テニス部には「修造チャレンジ」出身の選手も在籍しています。松岡修造氏の熱意に共感し、「修造チャレンジ」への支援を決めました。
オーエスジーはスポーツ振興を通して、社員ひとりひとりが「明るく」「楽しく」「元気よく」日々仕事に取り組む環境づくり、そして「企業は社会の公器である」を理念に、豊かな未来を目指して地域、社会、地球の持続な貢献に取り組んでまいります。
硬式テニス部と交流
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