メールマガジン
2025年5月号 (第230号)

苦境を耐え抜き、敢然と敵に立ち向かい、(ちょびっとロマンスもはさみつつ)ラストはハッピーエンドでめでたしめでたし……。
映画やドラマではおなじみの構成です。「やられたら、やり返す、倍返しだ!」なんてセリフも流行りましたね。
ですがタップ加工においては「やり返すことなく、ただひたすらやられっぱなし」であることがかえって役立っている分野があります。
「塑性(そせい)変形」の原理を用いた「転造タップ」です。
塑性とは、力を加えると変形し、力を取り除いても元の形に戻らず変形したまま残る性質です。身近な例として粘土があります。指で押して離しても戻ることなくそのまま窪みが残りますよね。
実際の加工のしくみとしては、転造タップ側のねじ山が下穴の内壁を徐々に押し拡げながら変形させていき、切りくずを生じることなく、めねじの山形を完成させます。この山形はタップを抜いた後も残りますから、ワーク側からすれば「やられっぱなし」ということになります。
対象ワークとしては、延性の高い鋼材(SS・低炭素鋼・SUS等)や非鉄(アルミ・銅等)が適します。さらに、近年では高硬度な被削材に対応する転造タップの開発により、従来では変形させることが難しかった高硬度(~35HRC)にまで対応範囲が広がっています。
なお、樹脂(プラスチック)は対象ワークとしてはおすすめしません。なぜなら「やり返そうとする」性質がとても強いからです。タップ加工の時点でいったん変形はするものの、タップを抜いた後に縮小しながら元に戻ろうとするため、正確なねじ形状と精度の確保が難しいのです。よって樹脂は切削タップの方が適します。
では、この「転造タップ」について、どんな特長があるのか「切削タップ」(=切れ刃を備え、切りくずを発生しながらねじ加工するタップの総称)と比べてみましょう。
① 仕上り面がきれい
塑性変形はこすりながら加工するプロセスを経るため、面品位が優れ、おねじとのはめ合いがよりスムーズになります。JIS規格にはねじ面粗さのきまりはないものの、実用性は有利といえます。② 深穴加工への対応
昨今は、より深いねじ立てを要求する図面指示も増えています。しかし、止り穴で用いられる一般的なスパイラルタップでは、安全な切りくず排出性確保を考慮して、ねじ立て可能な長さは呼び径の2倍(=2D)程度が目安です。一方、転造タップはそれ以上の深穴への対応も十分可能です。※潤滑性の高い油剤の使用、ねじ加工後の内径寸法が規格を満足できる範囲で下穴径は可能な限り大きく、ステップは不可③ 折れにくい
そもそも、タップ折損の代表的な要因である切りくずの詰まりや、かみ込みがありません。また、切削タップのように切りくずを収めるための広い溝の確保が不要なため、心厚が大きくでき、工具の剛性が格段に向上します。そのため、特に小径でよくある、突発的な折損が起きにくくなります。さて、実はこの「転造タップ」、当社として取扱いの歴史は結構長く、半世紀近くも前から製造しています。タップ加工でのトラブル原因の筆頭である「切りくず処理」から解放されることもあり、ニーズは近年ますます高まりつつあります。ぜひ有効活用ください!

謹啓、緑風の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。端午の節句も終わり、良い季節となりました。目には青葉、山ほととぎす、初鰹……
目に優しく、エネルギーにあふれる新緑。
春のウグイスに次いで季節の訪れを告げるほととぎす。
冷酒をいっそう美味しくしてくれる初鰹。
大好きな季節でございます(笑)
今月のイチオシは、上記のように、従来品に比べ耐久性が著しく向上してございます。そして、M1X0.25、M6X1の表記がございますように、今月のイチオシはタップでございます。今月のイチオシは何タップでございましょう?ここでお分かり頂けたあなたは、オーエスジー博士でございます。
え?分からない?
では続いて、こちらをご覧いただけますでしょうか。第2のヒントでございます。
耐久性は向上したもののお値段そのまま、ランニングコストに寄与する今月のイチオシでございます。もう、お分かり頂けましたでしょうか?この時点で分かったあなたはオーエスジータップマニアでございます。今後とも御贔屓の程よろしくお願いいたします。
続きまして最後のヒント。こちらをご覧くださいませ。
製造する際に必要とされる電力量の比較でございます。イチオシは従来品に比べ消費電力が35%低減され、環境に優しいタップでございます。
以上、整理いたしますと、今月のイチオシは
1. 従来品より向上した耐久性
2. でも、お値段そのまま
3. そして、環境に優しく作られた
タップでございます。
さて、今月のイチオシは?もうお分かりですよね?それでは、以下の応募フォームからご回答をお願いできますか?
そうそう、抽選でプレゼントが当たるそうでございますよ。皆さまのご回答をお待ち申し上げます。
本稿も、皆さまのSDGsな課題解決として、また、お仕事の付加価値や生産性の向上に貢献できれば幸いでございます。
謹言

OSG月刊メールマガジン「OSGお土産100選」!
日本のみならず世界各地で働くOSG社員がおすすめのお土産をご紹介します。
今回、ご紹介するお土産は、オーエスジーがメインスポンサーを務めるプロバスケットボールクラブ三遠ネオフェニックスより推薦の「ダンカーなりきりキャップ」です。
推薦コメント:
中地区王者、三遠ネオフェニックス!
今シーズン、46勝11敗という圧倒的な成績で中地区を制覇したプロバスケットボールクラブ「三遠ネオフェニックス」。
次なる舞台は、横浜での頂上決戦――“日本一”を目指して突き進みます!
そんな強豪クラブを、熱く盛り上げてくれる存在――それが、力強くてチャーミングな公式マスコット「ダンカー」!
不死鳥=フェニックスをモチーフにしたダンカーは、チームの象徴であり、ファンの心のヒーローです。
そして今、あなたも“ダンカー”になれるチャンス!【ダンカーなりきりキャップ】をかぶって、試合会場やイベントで目立っちゃおう!
子どもも大人も一体となって、選手たちにエールを届けましょう!
さあ、みんなでダンカーになって――三遠ネオフェニックスを、日本一へ!
三遠ネオフェニックス公式通販サイト
オーエスジー本社に近い豊橋駅や豊川駅にはタップくんとダンカーのコラボ広告も掲載中!
お近くにお越しの際はぜひ探してみてください。
三遠ネオフェニックスは、1965年にオーエスジー男子バスケットボール部として創部し、2024-25シーズンで創部60周年を迎えました。
2007年に開かれたJBLではプロ化を見据え「オーエスジーフェニックス東三河」として参戦。2008年にはチーム名を「浜松・東三河フェニックス」へと変えbjリーグへ転籍しました。bjリーグでは三度の優勝を達成し、2016年からは「三遠ネオフェニックス」としてBリーグに参戦しました。
2025年5月10日(土)より「りそなグループ B.LEAGUE QUARTERFINALS 2024-25」が開幕となります!三遠ネオフェニックスは浜松アリーナにて、群馬クレインサンダーズと対戦です!
選手たちにとって、皆様の応援は大きな励みになります。よろしければぜひ、三遠ネオフェニックスに声援をお願いします!!