メニュー
検索

Environment

基本理念・方針

環境ビジョン

環境基本理念

  • 経営基本方針との調和を図りながら地球環境を保全し、自然との共生を基本的責務との認識に立ち行動する。
  • 三つの宣言(1996年10月)「地球会社」「健康会社」「環境に優しい会社」を企業倫理に基づき広く情報を公開する。
  • 社会に貢献する商品・サービスの提供を図るとともに環境への配慮を重要課題とする。
  • 社会規範を順守し、コミュニケーションを通じて力を合わせ調和のとれた持続可能な発展に貢献する。

環境方針

私たちの行動方針

  • 持続可能な社会に貢献するため、世界の産業に寄与するツールの開発・設計から廃棄までの各領域において、資源や廃棄物の有効活用による循環型社会の実現や省エネルギー・再生可能エネルギーの推進を通して、環境の保全・向上に努めるとともに、環境に配慮した製品の提供に努めます。
  • 継続的改善と汚染の予防に努めます。
  • 環境に関わる法規制、その他の要求事項の遵守はもとより、環境に影響を与えるおそれのある事業活動を責任をもって管理し、社会生活の向上に努めます。
  • 環境目的及び目標を法規の要求事項・保有する環境側面・利害関係者の見解などに基づき設定し、中期計画毎に見直します。
  • 環境活動を通して、自然環境への負荷を軽減し、生物多様性に配慮します。
  • 本方針を環境管理システムにより実行し、維持するとともに全従業員にこれを周知します。

環境マネジメント

環境マネジメント体制

オーエスジーでは、本部環境委員会を設置し、社内横断的に環境戦略を立案し、積極的に環境問題の解決に取り組んでいます。環境マネジメント体制は、環境負荷の大きい現場に近い部署が環境マネジメントの主体となり、環境マネジメント活動はトップマネジメントとして環境担当役員、統括環境管理責任者として品質保証部長が体制をつくり活動しています。

環境マネジメント体制図
環境マネジメント体制図

環境実績と目標

オーエスジーでは、3年ごとに環境中期計画を策定しており、2024年度は第9次環境中期計画の最終年でした。①エコファクトリー(環境にやさしい製品づくり)、②エコプロダクツ(環境にやさしい製品開発)、③エネルギー改善削減量、④CO2排出量削減の4つの管理指標を掲げ、目標達成に向け取り組み、結果として、4つの管理指標すべてを達成することが出来ました。

環境中期計画目標と実績

第9次環境中期計画 第10次環境中期計画
No 環境目的 2023年度 2024年度 2025年度
項目 内容 実績 実績 目標
1 エコファクトリー 環境に優しい製品づくり
[ MAX:100点]※
平均40点 平均45点 平均42点
2 エコプロダクツ 環境に優しい製品開発
[MAX:60点]※
平均45点 平均46点 平均41点
3 エネルギー改善削減量 エネルギー源(電気・LPガス)に対する省エネ活動
参考値
FY19 電気・LPガス使用量 月平均 111,792GJ
FY24 電気・LPガス使用量 月平均 93,632GJ
FY19
月平均対比
累計2.5%削減
FY19
月平均対比
累計3.6%削減
FY24
月平均対比
1%削減
4 CO2排出量削減 省エネ活動及び再生可能エネルギーの活用
参考値
FY19 CO2排出量実績 50,283t
FY19対比
累計16%削減
FY19対比
累計21%削減
FY19対比
累計13%削減

※エコファクトリ―(満点100点)及びエコプロダクツの評価基準(満点60点)は、業界団体「日本機械工具工業会」で定めた基準を採用

ISO14001の取得

ISO14001

登録番号: JQA-EM1088
審査機関: 一般財団法人 日本品質保証機構
対象範囲: 切削工具、転造工具、測定工具、塗工用工具、ドライバービット及び専用工作機械の設計・開発、製造及び付帯サービス(技術資料の提供、技術指導、校正)

環境負荷物質の管理

オーエスジーグループでは、汚染防止の取り組みとして各事業所ごとに緊急事態訓練等を実施し、流出時や漏洩えい時の対策確認に取り組んでいます。
また、製造工程において取り扱う化学物質の中でPRTR制度の対象となっている化学物質を把握しており、対象化学物質クロム、モリブデン、コバルト、バナジウム、マンガン、ニッケルの6種類(円グラフ参照)の取扱量を把握しています。

2024年度PRTR対象化学物質

2024年度PRTR対象化学物質

環境データ

環境会計

環境会計システムは、環境省の「環境会計ガイドライン」を参考にしています。環境会計を通じて、環境保全活動に取り組むオーエスジーの姿勢と考え方を理解いただき、更なる社会との良好な関係の向上を目指します。

過去3年間のコストと効果の推移

[千円]
2022年度 2023年度 2024年度
1.積極的コスト 68,827 8,009 45,310
2.維持コスト 74,989 76,406 78,746
3.環境損失補償 0 0 0
4.環境保全効果 33,431 32,501 56,342

2024年度のコストと効果の詳細

■コスト

[千円]
分類 項目 具体的な取り組み内容 投資金額
1. 環境目的達成に向けた
「積極的コスト」
①公害防止コスト - 0
②地球環境保全コスト 熱源機・変圧器・空調更新、照明LED化等 45,310
③資源環境コスト - 0
小計 45,310
2. 環境マネジメントシステムの「維持コスト」 ①環境保全活動に伴う人件費 環境事務局経費、
マネジメント運用経費
13,500
②環境教育・
教育資料作成コスト
セミナー参加等 6,889
③環境監査関連費用 外部審査費用、登録維持費用 1,503
④環境関連法規制対応コスト 特定化学物質測定等 1,229
⑤廃棄物処理及び
リサイクル費用
廃棄物処理費用 51,174
⑥循環測定費用 各種環境測定、分析費用 4,451
⑦社会活動における
環境保全コスト
日本機械工具工業会
環境委員会活動費用
0
小計 78,746
3. 環境損失補償費用 土壌汚染、
自然破壊修復コストなど
- 0
小計 0
合計 124,056

■効果

分類 項目 具体的な取り組み内容 投資金額
4. 環境保全効果 環境改善効果の合計 熱源機、変圧器、空調更新、
LED照明による省エネ
56,342
合計 56,342
  • エネルギー使用量

    エネルギー使用量
  • CO2排出量(t)
    CO2排出量の生産高原単位(t/百万円)

    CO²排出量
  • 廃棄物排出量と有価物比率

    廃棄物排出量と有価物比率
  • 排水量

    排水量

事業のマテリアルバランス

オーエスジーグループは、低炭素社会の実現と資源循環型社会の構築に貢献すべく、事業活動における様々な環境への影響を把握・管理し、エネルギー使用量の削減や製造プロセスで発生した廃棄物を再資源として使用するなどの努力を続けています。

事業のマテリアルバランス

TCFD提言に基づく情報開示

カーボンニュートラルな時代に向けて持続可能な地球環境へ貢献

オーエスジーグループにとって気候変動は事業の持続的成長に影響を与える重要課題です。
2021年10月に賛同したTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき、気候関連のリスク・機会の分析を行い、以下の枠組みで取り組みを進めています。

ガバナンス・リスクマネジメント

オーエスジーは、リスク及びコンプライアンス管理委員会にて、気候変動リスクをはじめとした自社全体のリスクについて、事業への影響度をもとに優先度を評価しています。気候変動に関するリスク・機会のモニタリングについては、サステナビリティ委員会、リスク及びコンプライアンス管理委員会、安全衛生委員会が連携して進めています。サステナビリティ委員会では、ESGに関連した課題、方針やビジョンの徹底、重要施策などについて審議し、活動状況を定期的に取締役会へ報告しています。

サステナビリティ推進体制
サステナビリティ推進体制

当事業年度に係るサステナビリティ委員会開催状況

日付 リスク名称
4月4日 マテリアリティの見直しについての報告
機関投資家向けESG説明会・事業戦略説明会についての計画
環境への取り組みについての計画と進捗
7月11日 カーボンニュートラルへの取り組み進捗報告(カーボンフットプリント算定の背景と計画)
10月10日 カーボンニュートラルへの取り組み進捗報告(カーボンフットプリント算定、Scope3算定)
1月9日 マテリアリティ目標に対しての進捗並びに25年度目標

戦略とシナリオ分析

気温上昇が、1.5℃シナリオ、4.0℃シナリオを選定し、下記シナリオを参考にリスク、機会及びその対応について検討を行いました。
[参考にしたシナリオ]1.5℃シナリオ : IEA NZE2050 など 4℃シナリオ : IPCC RCP8.5 など

リスクとその対応策

タイプ 小分類 リスク 影響度 対応
移行リスク 政策・
法規制
GHG排出に関する規制の強化 炭素税等による製造・開発・生産・調達コストの増加 CO2排出量の削減目標を設定する
工場でのCO2フリー電力購入、オフサイトPPA/オンサイトPPA(予定)導入
エコファクトリー推進(自社製工作機械のエネルギー効率化、設備の運用改善)
化石燃料発電への規制強化 化石燃料発電関連の工具需要減、開発・製造コストアップ ターゲット市場の変更に合わせた製造品目の見直し
技術 再エネ、省エネ技術の普及 開発・製造コストの増加 再エネ市場動向の注視
コスト増加を抑制するための設備等の調査検討
市場 環境負荷の少ない製品への移行 環境に配慮できていない製品・サービスの売上減少 環境配慮型切削工具の開発
EV化、燃料電池車の拡大 ガソリン車向けの工具需要減少 ガソリン車以外のマーケットに向けた開発、設計リソース投入
評判 顧客、投資家の変化 非財務情報開示不足による企業価値低下、受注機会喪失 積極的な情報開示、CDP質問書への回答
環境に配慮できていない事業の規模縮小 事業ポートフォリオの最適化
資金調達コストの増加 ESG/SDGs評価型融資の導入
物理リスク 急性 異常気象の激甚化 サプライヤー見直しによる調達コストの増加 サプライヤー全体でのBCP検討
(調達先の自然災害リスク、物流リスク、原料調達リスク把握等)
サプライヤ―の被災による資材調達難、生産停止、生産遅延 サプライヤーの多角化
自社工場の被災による生産設備の損傷、生産停止、生産遅延、有害物質の流出 BCP策定・見直し、具体的な設備対策、生産拠点の分散化、有害物質等の管理徹底
慢性 平均気温の上昇 空調エネルギーの増加 高効率空調機の導入
従業員の労働環境悪化 工場における省人化・自動化推進(自動測定・自動包装)、安全健康経営推進、工場内温熱環境の改善
電力、水不足による生産停止 自社発電設備・蓄電池の導入、工場・事務所での電力・水の使用量低減

※時間軸については、2030~2050年を想定しています。

機会とその対応策

タイプ 小分類 機会 影響度 対応
移行リスク 政策・
法規制
GHG排出に関する規制の強化 炭素税を加味した投資回収年数(ICP)の整理による投資ハードルの低下 インターナルカーボンプライシングの導入
技術 再エネ、省エネ技術の普及 再エネ・省エネ技術に関する工具の需要増加 省エネ設備、再エネ関連向け工具の開発、販売拡大
市場 再生可能エネルギーの拡大 太陽光発電パネル・洋上風力の開発などのエネルギー事業の需要増加 蓄電池・再エネ・水素関連向け工具の開発、販売拡大
環境負荷の少ない製品への移行 長寿命製品の需要拡大 長寿命製品の更なる品質強化、開発、販売拡大
加工時間短縮、能率アップ工具の開発
EV化、燃料電池車の拡大 電池開発促進による精密な金型加工の需要増加 微細・精密加工分野の販売拡大
EV充電器・蓄電池の需要増加 EV充電器・蓄電池向け工具の開発加速
半導体・コネクタ・電子部品市場増加による小径工具(微細加工)の需要拡大 小径工具の開発、投資拡大、販売増強
評判 顧客、投資家の変化 ステークホルダーからの評価向上 さらなる積極的な情報開示
物理リスク 急性 異常気象の激甚化 自然災害発生時の防災関連製品やサービス等の需要増加 防災関連向け工具の開発

※時間軸については、2030~2050年を想定しています。

カーボンニュートラル

CO2排出量の削減

オーエスジーは2050年度にカーボンニュートラル達成を目標として、2030年度に30%削減(2019年度比)を掲げ、取り組みを推進しています。

CO2排出量削減ロードマップ(単体Scope1.2)
カーボンニュートラル

CO2排出量削減ステップ

中期経営計画Stage12022-2024

  • CO2排出量10%削減
    (2019年対比)
  • 環境に配慮した新製品の開発
  • 省エネ機器の導入・エネルギー利用効率の改善
  • 再エネの導入

中期経営計画Stage22025-2027

  • CO2排出量 20%削減
    (2019年対比)
  • 連結グループベースでのScope3算定
  • 国内販売主力製品のカーボンフットプリント算定

中期経営計画Stage32028-2030

  • CO2排出量 30%削減
    (2019年対比)
  • SBT認定取得
  • 再エネによるCO2削減

再エネの導入・省エネ活動

再エネの導入

2022年、アグリガスコム株式会社及び中部電力ミライズとともに営農型オフサイトPPAサービスの実施に向けた協定を締結し、当社専用の太陽光発電所から20年にわたりCO₂フリー電力を調達いたします。これにより年間約4,000トンのCO₂排出量削減を見込んでおります。なお、別途CO₂フリー電気(中部電力ミライズのGreenでんき)にて約600トン、新城工場ではオンサイトPPAにより年間約300トンのCO₂排出量の削減を見込んでおります。これらは国内の主要な工場の消費電力の約10%の削減となります。
今後も再生可能エネルギー由来の電気の活用推進を行い、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

  • 営農型オフサイトPPA営農型オフサイトPPA
  • 男子ジュニア選手強化合宿の様子新城工場のオンサイトPPA

省エネ活動

コンプレッサー室換気ファンの稼働条件見直し

立ち入る頻度の低いコンプレッサー室は室温に関係なく換気ファンが常時稼働しており、多くの電力を消費している状態でした。換気ファンの稼働条件を室温制御に変更し、室温が35℃未満の時には稼働を停止させることで稼働時間を短縮し、省エネを図っています。小さな気づきが改善につながり、年間26,844kWh/年のエネルギー使用量の削減となりました。オーエスジーでは、このような大小の省エネ活動を積み重ねることでエネルギー使用量削減の目標達成を目指します。また、この取り組みは、2024年度日本機械工具工業会環境活動賞を受賞しています。

効果イメージ図

環境教育

環境教育は大きく管理監督者向けと全社員向けに分けられます。管理監督者向け教育は、ISO14001マネジメントシステムを理解し、内部監査員として活躍することを目的とした力量教育として実施しています。
また、多くの人に内部監査員として関わってもらうために、内部監査員を増員し、オーエスジー全体の環境意識向上に努めています。

教育体制図
環境マネジメント体制図

環境活動の沿革

オーエスジー グループ会社
全事業所 製造部門
2010年
  • 日本工具工業会
    第4回環境賞受賞
    「環境大賞」「環境貢献賞」
  • 空調機へのインバータ取り付け
2011年
  • 日本工具工業会
    第5回環境賞受賞
    「環境大賞」
  • PCBの早期登録分16台処分
2012年
  • 日本工具工業会
    第6回環境賞受賞
    「環境大賞」「環境貢献賞」
2013年
  • 日本工具工業会
    第7回環境賞受賞
    「環境大賞」「環境貢献賞」
2014年
  • 日本工具工業会
    第8回環境賞受賞
    「環境栄誉賞」「環境貢献賞」
  • LPG空調機を電気式チラーに更新
  • 日本ハードメタル(株)本社・本社工場ISO14001取得
2015年
  • 日本機械工具工業会
    平成27年度「環境活動賞」受賞
  • PCB含有物の処分
2016年
  • 日本機械工具工業会
    平成28年度「環境活動賞」受賞
2017年
  • 日本機械工具工業会
    平成29年度「環境活動賞」受賞
  • ドイツOSG GmbH
    ISO14001取得
2019年
  • 日本機械工具工業会
    令和元年度「環境活動賞」受賞
2020年
  • 日本機械工具工業会
    令和2年度「環境特別賞・環境活動賞」受賞
2021年
  • 日本機械工具工業会
    令和3年度「環境活動賞」受賞
2022年
  • 日本機械工具工業会
    令和4年度「環境活動賞」受賞
2023年
  • 日本機械工具工業会
    令和5年度「環境活動賞」受賞
2024年
  • 日本機械工具工業会
    令和6年度「環境活動賞」受賞
オーエスジー グループ会社
全事業所 製造部門
1996年
  • 環境にやさしい会社宣言
  • トリクロロエチレン廃止
1997年
  • 韓国OSG ISO14001取得
1998年
1999年
  • 環境方針制定
2000年
  • ISO14001認証取得
    (国内全9事業所)
  • 新城工場
    塩化メチレン対策洗浄機導入
  • オーエスジーコーティングサービス(株) ISO14001を取得
  • オーエスジーシステムプロダクツ(株) ISO14001を取得
2001年
  • 超硬研削油濾過廃珪藻土売却化
  • 包装資材の塩ビ全廃
  • ソルト熱処理廃止
2002年
  • 本社エコアイスの導入
  • 包装資材有害物質含有調査
  • 工場の定温室化工事開始
  • 焼却炉3基から1基に削減
  • ブラジルOSF
    ISO14001取得
2003年
  • 購入品有害物質含有調査
2004年
  • ゼロエミッション98%
  • 焼却炉全廃
  • (株)ノダ精工 ISO14001取得
2005年
  • 八名工場研削油の塩素フリー化完了
  • 三和精機(株)滋賀工場
    ISO014001取得
2006年
  • 塩化メチレン洗浄機全廃
  • 新城・豊橋・大池工場の自家発電中止
  • (株)オーモリ KESを取得
2007年
  • 日本工具工業会
    第1回環境賞受賞「環境大賞」「環境貢献賞」
  • 製品に「エコロジー宣言」
  • 日本ハードメタル(株)九州工場
    ISO14001取得
  • (株)青山製作所 ISO14001取得
2008年
  • 日本工具工業会
    第2回環境賞受賞
    「環境大賞」「環境貢献賞」
  • 研削油塩素フリー化
    全社100%
  • 大高精工(株)ISO14001取得
  • 大宝産業(株)ISO14001取得
2009年
  • 日本工具工業会
    第3回環境特別賞受賞
  • 八名工場集中クーラント装置冷却用熱交換器をトップランナーに変更

環境に優しい製品づくり

オーエスジーは、無駄なエネルギーを使わない環境に優しい加工や、お客様の加工効率向上・加工コスト削減を実現するために製品や新技術の開発を行っています。

事業所での再資源化の取り組み

オーエスジーの主要事業所では、事業活動の中で廃棄物の削減や再資源化を積極的にすすめ、2005年度以降、再資源化率99%以上を達成しています。

循環型社会を目指したリサイクル活動

循環型社会を目指したリサイクル活動

資源循環の取り組み

廃棄物について、ゼロエミッション活動を推進してきました。再利用、再生利用による資源が循環する仕組みをつくり、排出されるごみを適正に処理する体制を確立し、2005年度からリサイクル率99%以上を実現しています。

リサイクル率

[%]
2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
99.7 99.8 99.7 99.8 99.7

リサイクル重量

[t]
資源循環の促進 2023年度 2024年度
金属屑(売却) 765.6 770.8
紙ダンボール(売却) 51.9 52.4
廃油(売却、リサイクル) 498.8 485.1
油泥(売却、リサイクル) 194.4 168.8
珪藻土(売却、リサイクル) 357.8 316.2
廃砥石(売却、リサイクル) 37.0 35.6
廃プラ(リサイクル) 46.1 44.1
木屑(リサイクル) 88.6 122.4
その他(リサイクル) 54.8 61.5
プラスチック・その他(売却) - 4.1
総再資源化重量 2,095 2,061

廃棄物マニフェストの徹底管理とCO₂排出量の「視える化」で、環境負荷の低減

私たちは現在、廃棄物マニフェストの管理を強化し、廃棄物の排出量とそれに伴うCO₂排出量の「視える化」を進めています。
これにより、廃棄物の種類や処理方法、排出元などを正確に把握し、環境負荷の現状をデータとして可視化することが可能となりました。
この取り組みは、法令遵守の徹底だけでなく、環境への責任を果たすための重要なステップです。
視える化されたデータをもとに、廃棄物の削減や再資源化、さらにはCO₂排出量の低減に向けた具体的な施策を展開していきます。
今後は、マニフェスト情報と排出量データを連携させた分析を通じて、より効率的で持続可能な廃棄物管理体制の構築を目指します。
私たちは、環境に配慮した企業活動を通じて、循環型社会に貢献してまいります。

環境に配慮した製品輸送

物流部門ではお客様へ製品をお届けする際に使用する緩衝材を、環境に配慮した素材に変更しました。素材を変えても安全に輸送できるものを探して、重量物の梱包は紙製のものを採用しました。使用後、紙は資源としてリサイクルすることができます。併用してエアー緩衝材も使用していますが、エアーを注入するフィルムは焼却時に有害物質が発生しないものを選んでいます。以前お客様から緩衝材がかさばるため廃棄が大変というお声もいただきましたが、エアー緩衝材は空気を抜くことにより廃棄物の量を減らすことができます。
また、新城工場からロジス東京へ製品を毎日運搬する際、パレットへ積んだ荷物の荷崩れ防止に毎回フィルムを何重にも巻いていましたが、5枚のパネルを箱型に組み立てパレット全体を覆うことができるツールに変更しました。繰り返し利用することができるため廃棄物の削減ができ、また段積みができるため物量によってトラックを追加で手配することが無くなり輸送効率も上がりました。

  • 紙の緩衝材を使用した梱包紙の緩衝材を使用した梱包
  • エアー緩衝材を使用した梱包エアー緩衝材を使用した梱包
  • パレット上に荷物を積み、パネルで囲った状態パレット上に荷物を積み、パネルで囲った状態
  • パネルを利用することで積み上げも可能パネルを利用することで積み上げも可能

環境配慮型の製品・サービス

オーエスジーでは、環境に優しい製品づくりやお客様への環境に優しい製品の提供に努めています。再研磨事業の充実や、高速切削、長寿命高能率、省資源化した製品の開発を通じて環境負荷低減に積極的に取り組んでいます。

超硬リサイクルの推進

超硬工具には、タングステン・コバルト等の希少資源が原料に含まれており、オーエスジーグループ全体で超硬製品のリサイクルに取り組んでいます。
使用済み工具をお客様から回収し、希少金属をリサイクルすることで素材として再生して資源を有効活用し、お客様のCSR活動やゼロエミッション推進に役立てるよう取り組んでいます。

超硬サイクル活動

オーエスジーは、日本ハードメタル株式会社と協力し、超硬工具リサイクルを推進しています。

日本ハードメタル「超硬リサイクル」の特長

  • 超硬工具であれば、エンドミル・ドリル・リーマ・チップ等の分別は不要
  • 多少の異材質工具が混入もOK(サーメット、セラミック、または鋼材シャンク付のものは選別)
  • 1回あたりの回収量:20kg~(送料は日本ハードメタルにて負担・宅配便等着払い)
  • リサイクル料金:振り込みにて対応

再研磨・再コーティングサービス

タップ・エンドミル・ドリル等の切削工具は使用を繰り返すと摩耗して切れ味が悪くなりますが、再研磨により新品同様にその切れ味がよみがえります。必要に応じて再コーティングも可能です。
オーエスジーグループでは再研磨・再コーティングをグループ会社で行っており、お客様のご要望にお応えしております。
再研磨サービス
再研磨サービス

環境に配慮した製品開発

オーエスジーはサステナブルな社会に向けて、切削工具によるお客様の課題解決を目指しています。高品質で高能率、さらに耐久性の高い切削工具は、お客様の生産性の向上や消費電力量の削減に貢献します。
今後も社会課題や環境課題を認識し、切削工具を通じて持続可能な社会の実現に貢献し続けるため、環境配慮型製品の開発に取り組んでまいります。

環境配慮型製品の紹介

GREEN TAP
GREEN TAP

GREEN TAP(GRT)はオーエスジーの革新的な転造タップで、低炭素型製品です。独自の新製法の採用により製造時の消費電力量を削減することでCO2排出量の削減を実現しました。
2023年に初めて発表したGRTからさらに工具形状やコーティングの検討を行い、2024年11月に最新のGRTを発売しました。従来の転造タップと比較し、製造時の消費電力量を削減することでCO2排出量を35%カットします。

従来品に対して35%削減
特長1
冷却効果を高める特殊ねじ山仕様

従来の形状では切削油剤が通る油溝の壁面が切削油剤の流れを阻害していました。
トラックの空力特性のようなイメージです。油溝を設けていたものの、刃先へ切削油材が流れないため、折損のリスクがありました。

そのため、流体解析によりスムーズな切削油剤の流路を設計し、最も発熱する刃先付近に多くの切削油剤を給油することが可能な右の写真・図のような流線形のタップを開発することで冷却効果が高まり、油溝が無くても折れにくい形状を実現しました。

特長2
大きな心厚による高剛性

転造タップは切削タップより大きな加工負荷がかかり、無理な加工条件では折れてしまう可能性もあります。折れたタップを取り除くのは手間でお客様に負担をかけてしまいます。そこで、GRTは油溝を無くしたうえ、さらに断面積を大きくした結果、耐折損性が著しく向上しました。GRTは、ばらつきの無い高い耐久性を実現します。

特長3
安定しためねじ山の形成

GRTの形状はコンピュータの塑性変形解析を用いたシミュレーションを基に設計されています。数値解析によって導き出される最も合理的な形状を追求し、転造タップの理想形状とは何かという命題の答えを見つけ、実現することができました。
その結果、オーエスジー独自の特殊ねじ山仕様により、崩れの少ない良好なめねじ山を形成しています。それがこのGRTの独特な形状の理由です。

SDS(安全データシート)

SDS(GHS分類含む)は、「ダウンロード」の「技術情報」をご覧ください。