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2023年1月号 (第205号)

技術の玉手箱 /  座ぐり加工&穴加工…どっちを先にやる?

今月号の玉手箱は加工における工程順序の適否を「座ぐり」を例に考えてみたいと思います。

オーエスジーのコミュニケーションダイヤルによくお問い合わせいただき「もったいないなぁ」と内心、思ってしまうポイントです。

下図はキャップスクリュー(六角穴付きボルト)を差し込んだねじ穴の断面イメージです。

上面にはキャップスクリューの頭をすっぽり収めるための大きな径の「座ぐり加工」が必要です。そしてその下側に伸びたやや小さい径の「穴あけ加工」も必要であることがわかります。

この二つの加工について、どちらを先に行なうかが加工結果にどう影響するのか、比べてみましょう。

穴あけ加工⇒座ぐり加工

座ぐり加工での切りくず形状を見るととても長く伸びています。工具全体に巻き付いてしまい、このまま加工を続けるには非常に危険な状態です。すでに穴加工が完了しているため、座ぐり加工としては切りくず分断する作用のある、中心部分での切れ刃としての出番が全くありません。つまり外周寄りの切れ刃だけで切削をすることになり、結果として、まるで内径旋削のような長く伸びた切りくずが発生してしまったのです。

この切りくずをもっと細かくするには、座ぐり加工の途中で断続的にステップを刻むことになり、大幅な能率低下は避けられません。また先に行なう穴あけ加工にとっても不利な面があります。穴あけ加工で加工した上面の穴部分は、いずれ次の座ぐり加工で取り去ってしまう運命にあるわけですから、せっかくの成果が報われず「ムダ」になってしまいます。

座ぐり加工⇒穴加工

座ぐり加工を先にした場合は先ほどと違って下穴がありませんので、中心刃もまんべんなく使いながら加工をします。切りくずをしっかり分断し、安定したが可能となります。

また、穴あけ加工にとっては座ぐり深さ分を差し引いた「正味の穴深さ」だけが加工対象となるので、ムダな工具損耗を減らすことにもつながります。

工具選定や条件設定だけでなく、工程順序も加工結果に及ぼす影響が非常に大きい要素のひとつです。これを機に、皆さんの普段のお仕事での工程順序を今一度チェックしてみてはいかがでしょうか?

※なお、座ぐり穴の径が大きかったり、設備動力が乏しい場合など、あらかじめ下穴をあけておくほうが有利なケースもあります。また、座ぐり用工具の中にはあらかじめ下穴加工を前提とした工具もありますので、ご確認のうえ正しくお使いください。

技術の玉手箱は無料WEBセミナー「ランチタイムセミナー」で、より詳細な情報を加えて講師が解説します。今回の内容は1月25日(水)12:20~12:35にお届けします。お申し込みは下記からお願いいたします。

ランチタイムセミナーのお申込みはこちらから。

K爺のイチオシ /  PDZ

謹啓、小寒の候、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

年が明け、令和も5年を迎えることとなりました。令和5年は卯年。卯年最初のイチオシは、玉手箱に因み、座ぐり加工や穴あけ加工(フラットドリル等)として使える、インデキサブルフラットドリルPDZでございます。

インデキサブルフラットドリルPDZは、その名の通り、インデキサブルタイプのフラットドリルでございます。ごく普通の穴加工の他、座ぐり加工や傾斜面の穴加工、半割れ状態の穴加工など、通常のドリルでは難しい穴加工にお薦めのインデキサブルドリルでございます。百聞は一見に如かず、まずは、その性能を動画でご覧頂きたく存じます。





サイズラインナップは、φ16~φ20は0.5mmとび(0.5mmきざみ)、φ20を超えてφ43まで1mmとび(1mmきざみ)の、2D(ドリル径の2倍)タイプに、先月3D(同3倍)タイプが追加されました。工程集約にも貢献できる工具でもありますので、大径のフラット穴加工他、様々な加工シーンで選択肢の一つにご検討頂ければと存じます。

工具集約(旋盤加工)や傾斜面の加工動画はこちら




また、小径のソリッドタイプや、面取り加工用工具他、穴加工にまつわる工具各種は、以下をご参照頂ければ。
超硬フラットドリルADF
ハイプロ面取り工具シリーズ

ところで、今月のイチオシは、個人的には干支のうさぎに因んだものでもあると考えているのでございますが、いかがでございましょう?「うさぎ」と言えば「月うさぎ」。PDZの先端は、月でお餅をついているうさぎが手にしている杵の先端に似ていると思いませんか? え?!似ていない?(^^;それはまた、大変失礼いたしましたm(__)m

ともあれ、本稿も、皆さまのお仕事の採算性や付加価値、生産性の向上並びに、我々の生産活動のSDGsな課題解決の一助となれば幸いでございます。本年もよろしくお願いいたします。

謹言

OSGお土産100選 /  千駄木腰塚のコンビーフ

OSG月刊メールマガジン201号からの新企画「OSGお土産100選」!
日本のみならず世界各地で働くOSG社員がおすすめのお土産をご紹介します。

2023年最初にご紹介するお土産は東京営業所 柴田より推薦の「千駄木腰塚のコンビーフ」です。

推薦コメント:
千駄木腰塚は1949年創業のお肉屋さんです。「谷根千(やねせん)」といわれる、谷中(やなか)・根津(ねづ)、千駄木(せんだぎ)のエリアにあります。東京23区の都心に近いながら、下町の風情を残した歴史と情緒に溢れたエリアです。そんな谷根千エリアに千駄木腰塚 本店はあります。

自家製コンビーフは職人が手作りしている、とろけるような美味しさのコンビーフです。普通のコンビーフとはもう別格です。

近隣の谷中銀座商店街には腰塚のコンビーフを使用したサンドイッチを販売しているカフェもあります。お天気の良い日は食べ歩きしながらのお散歩も楽しいですよ。



オーエスジー東京営業所は2022年8月に、大田区南馬込OSGアネックスビルより、品川区東品川のシーサイドキャナルタワーに移転しました。

新しい事務所ではオーエスジーの営業部では初となるフリーアドレスを導入しています。固定電話を廃止し、出社・在宅どちらのワークスタイルにも対応できるオフィスです。また、ノートパソコンでは携帯バッテリーを使用するなど、災害に備えたオフィスにもなっています。

最寄り駅は東京臨海高速鉄道りんかい線の品川シーサイド駅です。徒歩圏内には新旧が融合する京急本線青物横丁駅(通称“あおよこ”)があります。東京ビッグサイトや新宿、渋谷にも一本で行くことができ、品川駅や羽田空港へのアクセスも非常に良くなりました。

眺望の良い新事務所で、社員一同気分も新たに業務に励んでいます!お近くにお越しの際はぜひオーエスジー東京営業所にお立ち寄りください。

オーエスジー 東京営業所
〒140-0002
東京都品川区東品川4丁目12番6号品川シーサイドキャナルタワー19階

千駄木腰塚 オンラインストア
https://www.koshizuka.jp/

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